⚠️ 本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療を目的とするものではありません。
1行でいうと
チョコラBBルーセントC(第3類医薬品)とトランシーノEX(第1類医薬品)は、どちらもしみ対策の飲む市販薬ですが、主成分・効能効果の対象・リスク区分がいずれも異なる、設計思想の違う製品です。
- ドラッグストアで「しみ」向けの飲む市販薬を探していて、チョコラBBルーセントCとトランシーノのどちらにするか迷っている方
- 「トランシーノ」に複数のラインナップがあることを知らず、比較対象があいまいなまま検索している方
- 成分の違いだけでなく、リスク区分(購入時に薬剤師の説明が必須かどうか)の違いも知っておきたい方
なぜこの2製品が比較検討されるのか
ドラッグストアの「しみ」対策コーナーでは、エーザイの「チョコラBBルーセントC」と、第一三共ヘルスケアの「トランシーノ」シリーズが、近い棚に並んでいることが多くあります。どちらも飲んで内側からしみにアプローチする医薬品であるため、実際に検索して比較検討する方が多い組み合わせです。本記事では、肝斑に特化した現行の主力製品「トランシーノEX」を中心に、チョコラBBルーセントCとの違いを添付文書情報に基づいて整理します。
ただし、「トランシーノ」というブランド名には注意が必要です。トラネキサム酸を主成分とし「肝斑」の改善を効能とする第1類医薬品の「トランシーノEX」(2024年3月発売、旧「トランシーノII」の後継品)と、L-システイン・ビタミンCを主成分とし「しみ・そばかす」全般を効能とする第3類医薬品の「トランシーノ ホワイトCクリア」など、成分・効能効果・リスク区分の異なる複数のラインが存在します。トランシーノシリーズ内の違いについて詳しく知りたい場合は、トランシーノシリーズの違いを徹底比較で整理していますので、あわせてご覧ください。
2製品の成分比較
| 項目 | チョコラBBルーセントC | トランシーノEX |
|---|---|---|
| 成分(1日量) |
アスコルビン酸 (ビタミンC)600mg L-システイン240mg リボフラビンリン酸 エステルナトリウム (ビタミンB2)15mg ピリドキシン塩酸塩 (ビタミンB6)20mg ニコチン酸アミド25mg コハク酸d-α-トコフェロール (ビタミンE)100mg |
トラネキサム酸750mg L-システイン240mg アスコルビン酸 (ビタミンC)300mg ピリドキシン塩酸塩 (ビタミンB6)6mg パントテン酸 カルシウム24mg ニコチン酸アミド40mg |
| 効能効果 |
しみ、そばかす、 日やけ・かぶれによる 色素沈着の緩和 肉体疲労時などにおける ビタミンCの補給 歯ぐきからの出血、 鼻出血の予防 |
しみ(肝斑に限る) |
| 用法用量 |
成人(15歳以上): 1日3回、1回2錠を 食前または食後に 水またはお湯で服用 |
成人(15歳以上): 1回2錠を1日2回、 食後に水又はお湯で服用 (15歳未満は服用しないこと) |
| 剤形 |
フィルムコート錠 (白色・小粒) |
錠剤(PTP包装) |
| リスク区分 | 第3類医薬品 | 第1類医薬品 |
| 製造販売元 | エーザイ株式会社 | 第一三共ヘルスケア株式会社 |
(※チョコラBBルーセントCは1日量6錠、トランシーノEXは1日量4錠中の成分量です。錠数あたりの含有量ではなく、1日に摂取する総量で比較しています。)
共通点と違いを整理する
成分表を見比べると、両製品はL-システインの配合量がどちらも1日量240mgで完全に一致しています。(※「L-システイン」とは、体内でも作られるアミノ酸の一種で、皮膚の代謝に関わるとされる成分です。)ビタミンC(アスコルビン酸)もどちらの製品にも配合されていますが、配合量はチョコラBBルーセントCが600mg、トランシーノEXが300mgと差があります。なお、トランシーノEXは旧「トランシーノII」からの処方強化品で、他の成分量は据え置きのまま、ニコチン酸アミド40mgが新たに追加配合されています。
一方で、主成分の考え方は大きく異なります。チョコラBBルーセントCはビタミンCとL-システインという還元作用(酸化した物質を元の状態に戻す働き)を持つ成分が中心で、既にできてしまったメラニンを無色化しやすい状態に導くアプローチとされています。これに対しトランシーノEXの主成分であるトラネキサム酸は、抗プラスミン作用(炎症に関わる体内物質プラスミンの働きを抑える作用)を持つ成分で、紫外線などの刺激によって皮膚で起きる炎症のシグナルを抑えることで、メラニンを作り出す細胞(メラノサイト)への刺激そのものを抑制すると考えられています。
効能効果の対象範囲にも明確な違いがあります。チョコラBBルーセントCは「しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着」と広い範囲を対象にしているのに対し、トランシーノEXは「しみ(肝斑に限る)」と、対象を肝斑に絞り込んでいます。肝斑とは、頬骨のあたりに左右対称にできやすい、輪郭のはっきりしない淡い褐色のしみのことで、女性ホルモンの変動が関与するとされています。そばかすや、境界がはっきりした通常のしみは、トランシーノEXの効能・効果の対象外です。
選び方の一般的な考え方
- しみ・そばかす、日やけによる色素沈着など幅広い症状が気になる、まずは購入しやすい製品から試したい
→ 第3類医薬品のチョコラBBルーセントCが候補になります - 頬骨に沿って左右対称に広がるような、輪郭のはっきりしない色ムラがあり、肝斑が疑われる
→ 肝斑に特化したトランシーノEXが候補になります
オンラインで購入する場合は、こちらからどうぞ。
※迷った場合は、店舗で薬剤師または登録販売者に相談することをおすすめします。
まとめ

チョコラBBルーセントCとトランシーノEXは、どちらもしみ対策の飲む市販薬ですが、L-システイン240mgという共通点を除けば、主成分・効能効果の対象・リスク区分が大きく異なる製品です。チョコラBBルーセントCはしみ・そばかす全般を対象とした第3類医薬品、トランシーノEXは肝斑に対象を絞った第1類医薬品であり、「トランシーノ」ブランドの中にも第3類医薬品の「ホワイトCクリア」というラインがあります。どちらが優れているかではなく、自分のしみのタイプとリスク区分の違いを踏まえて選ぶとよいでしょう。
なお、チョコラBBルーセントCの成分・効能効果についてはチョコラBBルーセントCの効果と成分を解説で、しみ対策の別の比較についてはチョコラBBルーセントCとハイチオールCの違いを比較であわせて解説しています。トランシーノブランド内の違いについては、トランシーノシリーズの違いを徹底比較で解説しています。
注意点
これらの製品は、しみ等の緩和・改善を目的とした医薬品であり、すべてのしみに効果を保証するものではありません。また、しみの改善の程度には個人差があり、誰にでも効果があるわけではありません。いずれも一定期間服用しても症状の改善がみられない場合は、服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
トランシーノEXは、血栓(血液が固まったもの)を溶けにくくする作用のある成分を含むため、血栓症のある人・血栓症を起こすおそれのある人は服用できません。透析療法を受けている人も服用しないでください。妊娠中・授乳中の方、55歳以上の方、医師や歯科医師の治療を受けている方は、服用前に医師・薬剤師にご相談ください。また、トランシーノEXを服用している間は、トラネキサム酸を含有する他の内服薬を併用しないでください。2ヵ月を超えて続けて服用しないこととされています。
チョコラBBルーセントCについても、妊娠中・授乳中の方や他の医薬品を服用中の方は、服用前に医師・薬剤師にご相談ください。両製品ともビタミンCを配合しているため、他のビタミン剤等と併用する場合は成分の重複による過剰摂取に注意してください。服薬中の方は、自己判断で他の薬との併用や中止を判断せず、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
備考
- 本記事は特定商品の購入を推奨・誘導するものではなく、公式サイト・添付文書情報に基づき成分の一般的な特徴を客観的に整理した情報提供です。「どちらが優れている」といった優劣の判断を示すものではありません。
- リスク区分の違いも実用上重要です。チョコラBBルーセントCは第3類医薬品のため、登録販売者からの情報提供でも購入できます。一方トランシーノEXは第1類医薬品であり、薬剤師が書面を用いて情報提供を行うことが法律上義務付けられています。店舗によっては薬剤師不在時に購入できない場合があるほか、通信販売でも薬剤師によるオンラインでの説明・確認を経て購入する形になります。
- 「トランシーノII」は2024年2月に製造終了しており、2024年3月8日発売の後継品「トランシーノEX」に切り替わっています。EXはIIの成分配合量を据え置いたうえで、ニコチン酸アミド40mgを新たに追加配合した処方強化品です。本記事は現行品であるトランシーノEXを比較対象としています。
- 記載した成分・用法用量・効能効果は、2026年9月時点でエーザイ公式サイト、第一三共ヘルスケア公式サイトおよび添付文書、PMDA医薬品医療機器情報提供ホームページにより確認したものです。製品のリニューアルや処方変更により内容が変わることがあるため、実際に使用する際は必ずお手元の製品の添付文書をご確認ください。
- 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状の診断・治療方針を示すものではありません。自分のしみが肝斑かどうかの判断を含め、症状が長引く場合や判断に迷う場合は、自己判断で市販薬を使い続けず医療機関を受診してください。
参考情報(調査日: 2026-09-24)
- エーザイ「チョコラBBルーセントC」製品情報ページ
- PMDA医薬品医療機器情報提供ホームページ「チョコラBBルーセントC」
- 第一三共ヘルスケア「トランシーノEX」製品情報ページ
- 第一三共ヘルスケア「トランシーノEX」添付文書PDF
- PMDA一般用医薬品・要指導医薬品詳細表示「トランシーノEX」
- 第一三共ヘルスケア「トランシーノ ホワイトCクリア」製品情報ページ
- PMDA医薬品医療機器情報提供ホームページ「トランシーノ ホワイトCクリア」
※本記事の内容は上記情報源に基づく執筆時点(2026年9月24日)の情報です。製品の処方・パッケージは予告なく変更されることがあるため、最新情報は各社公式サイト・お手元の添付文書でご確認ください。




