イブは全部眠くなる?A錠・クイック・DXの違いを比較

解熱鎮痛・頭痛
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⚠️ 本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療を目的とするものではありません。

1行でいうと

イブシリーズは、イブプロフェンの配合量が段階的に増えていく4製品で構成されており、いずれにも鎮静成分が含まれています。成分量の違いと注意点を整理しました。

  • ドラッグストアで「イブ」の棚を見て、A錠・クイック・DXの違いが分からなかった方
  • 頭痛・生理痛など、通年で市販の解熱鎮痛薬を使う機会がある方
  • 服用後の眠気について正しく知りたい方

「イブA錠、EX、クイック、DX」の違いが分からない

「イブ」というブランド名で検索すると、A錠・A錠EX・クイック頭痛薬・クイック頭痛薬DXと、名前が似た製品が次々に出てきます。薬剤師向けメディアでも「イブシリーズ5商品の違いを解説」といった記事が組まれるほど、整理が必要なテーマです。

本記事では、それぞれの添付文書をもとに、成分量の違いを整理していきます。

4製品の成分比較

項目 イブA錠 イブA錠EX イブクイック
頭痛薬
イブクイック
頭痛薬DX
イブプロフェン
(1回量)
150mg 200mg 150mg 200mg
鎮静成分 あり
(アリルイソプロピル
アセチル尿素60mg)
あり
(アリルイソプロピル
アセチル尿素60mg)
あり
(アリルイソプロピル
アセチル尿素60mg)
あり
(アリルイソプロピル
アセチル尿素60mg)
胃粘膜保護成分 なし なし あり
(酸化マグネシウム
100mg)
あり
(酸化マグネシウム
100mg)
特徴 シリーズの基本形 イブA錠より
イブプロフェンを増量
胃粘膜保護成分と
吸収を助ける工夫を追加
イブプロフェン増量+
胃粘膜保護成分の組み合わせ

(※分量はいずれも成人の1回服用量(2錠)あたりの数値です。「鎮静成分」とは、緊張や興奮を鎮めて気持ちを落ち着かせる成分のことで、痛み止めの効果を助ける目的で配合されています。)

この表で最も注目したいのは、4製品すべてに鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)が共通して配合されている点です。ロキソニンSシリーズでは鎮静成分が入っているのはプレミアムのみでしたが、イブシリーズはA錠を含むすべての製品に鎮静成分が入っているという違いがあります。

選び方の一般的な考え方

用途を踏まえると、次のような整理ができます。

  • 標準的な痛み止めを試したい→ イブA錠が候補になります
  • 痛みが強く、より高い鎮痛成分量を求めたい→ イブA錠EXやイブクイック頭痛薬DXのような、イブプロフェン200mg配合の製品が候補になります
  • 胃への負担が気になる→ イブクイック頭痛薬・DXのような、胃粘膜保護成分(酸化マグネシウム)を含む製品が候補になります

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※迷った場合は、店舗で薬剤師または登録販売者に相談することをおすすめします。

ただし、これはあくまで一般的な傾向です。持病(胃・十二指腸潰瘍、喘息等)がある方や、他の薬を服用中の方は、自己判断で選ばず、薬剤師に相談してください。

まとめ

イブシリーズのイブプロフェン配合量と胃粘膜保護成分の有無を示すマトリクス図

イブシリーズは、A錠・A錠EX・クイック頭痛薬・クイック頭痛薬DXという4製品で構成され、イブプロフェンの配合量(150mgと200mg)と、胃粘膜保護成分の有無によって処方が分かれています。一方で、鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)はすべての製品に共通して配合されており、この点はシリーズ全体で変わりません。「EXやDXだから眠くなる」のではなく、シリーズ全体に共通する特徴として理解しておくことが大切です。

なお、イブシリーズには、ブロモバレリル尿素のような「指定濫用防止医薬品」の対象成分は配合されていません。2026年5月の制度改正でデキストロメトルファン・ジフェンヒドラミンが追加され、対象成分が現在8成分に拡大された後も、この点に変わりはありません。この制度自体の背景や対象成分については、指定濫用防止医薬品とは何かや、後述のナロンエースの記事もあわせてご覧ください。

注意点:全製品に鎮静成分が含まれています

イブシリーズはA錠を含む4製品すべてに鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)が配合されており、服用後に眠気があらわれることがあります。「A錠だから眠くならない」というわけではないため、服用後の車の運転や機械の操作、危険を伴う作業は、いずれの製品でも避けてください。

眠気をできるだけ避けたい場合は、イブシリーズ以外の、鎮静成分を含まない解熱鎮痛薬(成分表示を確認したうえで選ぶ必要があります)も選択肢として検討するとよいでしょう。鎮静成分の有無を含めた他ブランドとの比較は、バファリンシリーズの違いを徹底比較、ロキソニンSシリーズの違いを徹底比較でも整理しています。指定濫用防止医薬品の対象成分を含む解熱鎮痛薬については、ナロンエースTとプレミアムの違いを比較もあわせてご覧ください。

備考

  • 本記事は特定商品の購入を推奨・誘導するものではなく、成分の一般的な特徴を客観的に整理した情報提供です。「どれが一番効く」といった優劣の判断を示すものではありません。
  • 記載した成分・用法用量は、2026年9月時点でエスエス製薬公式サイト・添付文書情報により確認したものです。製品のパッケージリニューアルや処方変更により内容が変わることがあるため、実際に使用する際は必ずお手元の製品の添付文書をご確認ください。
  • 持病がある方、他の薬を服用中の方、妊娠中・授乳中の方は、購入前に薬剤師にご相談ください。
  • 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状の診断・治療方針を示すものではありません。痛みが長引く場合や心配な場合は、医療機関を受診してください。

参考情報(調査日: 2026-09-17)

※本記事の内容は上記情報源に基づく執筆時点(2026年9月17日)の情報です。製品の処方・パッケージは予告なく変更されることがあるため、最新情報はエスエス製薬公式サイト・お手元の添付文書でご確認ください。

プロフィール
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「くすり博士」として本ブログを運営しています。製薬企業に10年以上勤務してきた製剤研究者で、薬学博士(Ph.D.)を取得しています。専門は剤形設計や徐放性製剤(薬の効き方をコントロールする技術)といった製剤技術全般です。くすりの魅力、特に剤形開発の面白さを多くの方に知ってもらいたいという思いから、市販薬の解説・処方薬の作用機序・製剤の豆知識を発信しています。

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